ユガナンダンの外国籍派遣社員活用講座（第1回目）

2022年9月までの連載「ユガナンダンの外国籍エンジニア活用講座」はおかげさまで好評で、記事をきっかけに外国籍人材の採用をはじめた会社さんもあるとのこと。また「外国籍の“派遣社員”活用についても解説して欲しい」という強いご要望もいただいたため、10月より3回の集中連載「ユガナンダンの外国籍派遣社員活用講座」をお送りします。

「外国籍派遣は企業にも人材にもメリット」

■そもそも派遣社員とは

■企業側のメリット

かつてないスピードで技術革新が進む今の時代においては、必要な時に必要な場所で最適な人材に働いてもらう雇用システムが求められています。海外で開発された技術をマスターしている、語学力堪能などといった日本人の正社員採用はなかなか難しいですが、外国籍の派遣社員ならばこのような希少スキルを持つ人材に期間限定で働いてもらうことができます。またITなど人手不足に悩む業界でも大規模採用が可能です。

また正社員での採用を希望している場合でも、まずは派遣社員として働いてもらい、その人材のスキルや職場との相性を確認したうえで正社員に切り替える方法もあります。これから外国籍社員を活用しようとしている会社さんにお勧めのやり方です。

各業界での派遣社員の実例　：

プラント業界

• 世界各国の現場で経験を積んだエンジニア
• 英語での調整力、交渉力に優れているエンジニア
• 幅広い技術領域に対応できるエンジニア
• 同じ種類のプラントで経験を積んでいる即戦力となるエンジニア

自動車業界

• 各国の自動車メーカーの要望に応えられる設計エンジニア
• 電気自動車のソフトウェアエンジニア
• 生産設備のカイゼンや海外の現場責任者となるエンジニア
• 自動運転のシステム開発ができるエンジニア

建設業界

• 構造設計・構造解析が得意なエンジニア
• Auto CAD、STAAD PRO、ETABSといったソフトを操作できるエンジニア
• 衛生・空調　（HVAC)の現場で設計者として経験を積んだエンジニア
• 電気設備や制御システム、計装システム、発電プラントの設計、施工管理のエンジニア
• 土木設計（道路、ダム、橋梁、トンネル）、施工管理、PM、CIM設計などのエンジニア
• 建築設計（構造設計、Revit.　BIM設計）、建築施工管理のエンジニア

IT業界

• 日本人と外国籍チームをつなぐブリッジエンジニア
• 上流工程向け人材やプロジェクトマネージャー
• アメリカで開発された最先端技術をマスターしたエンジニア
• オフショアや下流工程までの大規模採用

■専門性を活かしたい外国籍人材は派遣社員むき

日本では同じ会社内で様々な業務を担当する「総合職採用」が主流なのに対し、海外では職能に帰属する「専門職採用（ジョブ型採用）」が中心です。そのため外国籍人材が日本企業で働く場合、専門外の業務を任される可能性がある正社員よりも専門技術や知識をすぐに生かし、スキルを磨くことができる派遣社員の方がむいています。また、即戦力として実力も発揮してもらいやすいと私は考えています。

■派遣社員はコスト的にも優秀

外国人派遣社員は給与が高いというイメージもあるようですが、即戦力を必要な期間のみ採用でき、かつ派遣会社が日本の労働ビザや住宅などを手配し、社会保険などの福利厚生も負担するため、コストパフォーマンス的にも優れていると思います。また最初の数カ月を「お試し期間」として派遣費用をディスカウントしている会社もありますので、そのようなサービスを活用して「まず働いてもらって」みてはいかがでしょうか？

このように外国籍派遣社員には、企業側、人材側両方にメリットがあります。しかしそのためには仲介役である派遣会社が双方の要望を丁寧にヒアリングし、的確なマッチングを行うことが必要です。派遣会社はお見合いにおける仲人と同じ役割であり、その役割をしっかりとはたす会社を選ぶことがとても大切なのです。

ポイント

派遣社員のメリット：

• 企業は希少なスキルを持っている外部人材を、即戦力として必要な期間雇用できる
• 社員は自分の専門性を活かし、スキルを磨くこともできる
• 双方の要望をヒアリングし、マッチングさせる派遣会社選びが大切

次回は、社員たちの活用方法を事例を交えて解説いたします。

外国籍のエンジニアの採用に難しそうと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、サンウェルのサポートチームが採用から来日、入社までを全面的にサポートいたしますので、御社はエンジニアの選考のみに専念していただけます。エンジニアの不足、採用にお困りの企業の方はぜひ一度お気軽にお問い合わせ下さい。