IT・組込み

拡大を続けるIT市場、技術の急速な変化に対応するには、ITエンジニアのスキルアップがカギを握りますが、日本のIT業界には構造上の問題があります。
ITサービス業界は、ITエンドユーザー（非IT企業）から開発案件を直接受注する元請けから1次下請け、2次下請けと続く多重下請け構造となっています。下請け企業は、元請けが手掛ける上流工程に遅れが生じると、それをかぶって深夜残業や休日出勤を繰り返す働き方が常態化したり、思いようなキャリアアップが図れないと悩むITエンジニアは多いと考えられます。また、この業界構造により下請け企業の収益性は低くなり、システム子会社の多くは「エンドユーザーとの直接取引」を経営課題として挙げています。
サンウェルにはインド人エンジニアが多数在籍していますが、インドのIT業界は、大手・中堅企業の分け隔てなく、エンドユーザーとの直接契約が売上の大半を占めているのが一般的です。コンサルティングからプログラミングまで対応する「社内完結型サービス体制」を構築しており、サンウェルの外国人エンジニアも、こうした環境の中で幅広い経験を積んでいます。
収益力向上に向けて、日本のITサービス企業は下請け体制を脱却し、自社で案件を受けられることが求められます。必要なリソースがない場合は、海外に自社開発拠点を作り、社内オフショア開発を成功させることで利益向上が見込めます。

エンドユーザーや元請け企業側に目を移すと、自社に開発ノウハウや人材リソースの蓄積がないことにより、近年のデジタル化の大きな波であるDX（デジタルトランスフォーメーション）に乗り遅れてしまうことが懸念されます。経済産業省は、DXの遅れが続くと2025年には最大12兆円の経済損失が発生すると指摘しています。
DXを推進する際も開発者不足が課題となりますが、この場合に検討すべきは社内にエンジニアを雇用し、開発チームをつくること。サンウェルには、世界的IT企業やメーカーの開発案件や、AI開発・IoT等を手掛ける高度ITエンジニアが数多く在籍しています。こうしたエンジニアを安定的に雇用できれば、自社に開発と運用を一体化した業務スタイルを根付かせ、迅速なサービス開発とシステム改善を行うことが可能となるでしょう。
エンジニア同士の社内コミュニケーションは、開発プロジェクトの質や成果に大きく影響します。自社に有能な外国人エンジニアを招へいし、社内のネットワークに入り込む形で稼働できれば、コストを削減しつつ利益を上げていく仕組みを早期に構築できます。