2023年インド見聞記（第9回） ｜ 日本企業の有望な進出先調査 インドが2年連続首位
アジア・インド進出コンサルタントとして活躍している渡辺千晶がコンサルタントの経験を通じて、魅力的な「今のインド」についてお伝えします。
師走のせわしない中、「日本企業に有望な進出先を調査 インド2年連続首位 中国は3位に」というニュースが飛び込んできました。国際協力銀行（JBIC）が1989年より毎年実施している「わが国製造業企業の海外事業展開の動向」アンケート調査結果をNHKが報道したものです。調査は海外事業に実績のある日本の製造業企業が対象となっています。
JBICのHPに掲載されている23年度調査結果によりますと「わが国製造業の海外事業展開は、コロナ禍からの回復傾向を維持も、強化・拡大姿勢はやや鈍化」とのこと。しかしその中でも「今後3年程度の有望な事業展開先国」としては、首位のインドが得票率48.6%と、次点のベトナム30.1%、3位の中国28.4%を大きく引き離しています。
中国は経済成長の鈍化や米中対立の長期化などを背景に2年連続で得票率が下がり、その脱中国の受け皿としてベトナムが順位をあげているようです。
日本貿易振興機構（JETRO）が公表した「2023年度海外進出日系企業実態調査」においても、日本企業の「事業拡大意欲」はインドでは75％超が「拡大」を志向し首位に、一方中国では「拡大」と答えた企業が初めて3割を切ってしまいました。
これらの調査からは海外に進出している日本企業においては、インドにおける事業拡大意欲が他国と比較して相当高く、中国離れの傾向があることが読み取れます。インド進出を検討されている企業様も、これを機会に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか？サンウェルのコンサルティング部がお手伝いいたします。
写真上：ユニクロ デリー DLF Avenue, Saket店
写真下：カレーハウスCoCo壱番屋 デリーCyber Hub店
※掲載写真は筆者撮影
出所：
NHK「日本企業に有望な進出先を調査 インド2年連続首位 中国は3位に」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231214/k10014288051000.html
国際協力銀行（JBIC）「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」
https://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2023/press_00148.html
日本貿易振興機構（JETRO）「2023年度海外進出日系企業実態調査（全世界編）」
https://www.jetro.go.jp/world/reports/2023/01/20839957f6d40fe4.html
＜執筆者プロフィール＞
サンウェル 社長室 コンサルティング事業部 部長 渡辺千晶
インド専門の調査コンサルティング会社出身。インドをはじめとするアジア諸国におけるコンサルティング、進出セミナー、駐在者への研修などを担当。
インタビュー記事：https://sunwells.com/recruit/people/watanabe/
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