代表取締役
ユガナンダン・スブラマニヤン
Chief Executive Officer (CEO)
Uganandan Subramanian
「外国籍人材の育成をベースに日本社会に貢献したい」
1:2023年はどのような年でしたか?
おかげさまで企業様からのお問合せや、マスコミからの取材などがぐっと増えた年でした。サンウェルのお客様や在籍エンジニアへの丁寧なサポート、外国籍社員が働きやすい環境を整えていることなどが認められたのかと思います。特に3月にTBS「がっちりマンデー!!」でご紹介いただいた時には反響が大きく、全国からお問合せをいただきました。特に地方の製造業は慢性的な人材不足に陥っているようでして、その解決策としての外国籍エンジニアの活用をご提案していきたいと考えています。
「がっちりマンデー!!」の取材をうけるユガナンダン
またインドタミルナド州のジャパンデスクとしての活動も多い年でした。5月に同州のスターリン首相が大阪と東京で講演会を開催された時には、数カ月前からその準備を担当しておりました。タミルナド州はインドを代表する工業州で優秀な理系人材も豊富ですので、今後も日本と同州のつながりはますます強化されると思います。サンウェルも、そのお手伝いを積極的に行っていきます。
関西空港でスターリン首相(右)を歓迎するユガナンダン(左)
2:外国籍エンジニアをとりまく環境について、2010年の創業時現在の変化は何でしょうか?
中小企業様での採用と、オフショア開発の増加があげられます。またグローバル人材も増えましたね。創業当時は日本は島国だから外国人になじみがない、日本人の方が良い、という考えを持つ人が少なくなかったのですが、年々、外国籍人材が受け入れられやすくなってきていることを肌で感じています。
外国でも日本では少子高齢化により人手不足が深刻で、日本語ができれば歓迎されることが広く知られるようになってきました。インドに帰国しても「日本で働いてみたい」と相談を受けることが多くなりましたね。
3:それに伴い、考えはどう変わりましたか?
今までは外国籍エンジニアの派遣などを通じてお客様の人材問題に応えてきましたが、それだけでは人手不足の根本的な解決にはなりません。そのため日本文化を理解し、日本語を話す外国人材の育成を計画しています。
4:2024年にサンウェルとして目指すことは?
先にお話ししたように、日本文化を知り、日本語を話す外国籍人材の育成が早急の課題です。そのため海外で日本語学校を設立し、そこに通うエンジニア経験者がある程度の日本語をマスターしたら、日本でサンウェルが経営する日本語学校で受入れ、仕事で通用する日本語力を身に着けたうえで企業に紹介するスキームを考えています。このビジネスを2024年中には実現できるよう計画しています。
また日本人と外国人の混合チームを作り、お客様のITおよび自動車設計のオフショア業務をインドとベトナムで拡大することを計画しています。日本のお客様窓口は日本人が担当し、海外では同国人が担当し、コミュニケーションがスムーズにいくようにいたします。
5:3年以内に実現したいこと
サンウェルと同じような考えを持っている企業とアライアンスを組み、人材育成を通じて日本の人材問題を一緒に解決し、社会に貢献していきたいと考えています。
略歴
1997年 マドラス大学機械工学科を卒業
2001年 大手電機メーカーの機械設計エンジニアとして来日
2004年 自動車メーカーでプロジェクトマネージャーとして、100名以上の外国籍人エンジニアを管理
2010年 株式会社サンウェルを設立
2021年 日印経済委員会委員就任