サンウェルナレッジ

エンジニア活用・採用・育成のコツ

サンウェルコラム

インド人ITエンジニアの年収目安は?日本企業が採用する際のポイントも解説

インド人ITエンジニアの年収目安は?日本企業が採用する際のポイントも解説

TVや新聞などで、インド人エンジニアについての報道を目にする機会が増えてきました。日本の少子高齢化に伴い外国人材の活用が注目されるなか、インド人エンジニアの採用は企業の成長にとって重要な選択肢の1つとなりつつあります。そのため、インド人エンジニアの採用を検討するために、どの程度の年収を提示する必要があるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、インド人ITエンジニアの年収目安や日本企業が採用する際のポイントを解説します。インド人エンジニアの採用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

インド人エンジニアの年収目安

インド人エンジニアの年収目安について、ここでは以下3つのポイントで見ていきましょう。

・インド人エンジニアの平均年収
・インド人エンジニアの収入格差
・特に注目されるインド工科大学の卒業生

インド人エンジニアの平均年収

エンジニアといってもITエンジニアや機械エンジニアなどさまざまな職種がありますが、ここではITエンジニアの調査結果を見ていきます。

経済産業省が2016年に公開したIT人材に関する各国比較調査結果報告書
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11457937/www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/27FY/ITjinzai_global.pdf
によると、インドにおけるIT人材の平均年収は533万円です。

これは調査対象となった米国・日本・韓国・中国・インド・ベトナム・タイ・インドネシアのなかで、米国・日本について3番目の高さとなっています。

2016年のデータであることや為替の影響を受けることから状況が変わっている可能性はあるものの、インドにおけるIT人材の平均年収は高い水準にあるといえるでしょう。

ちなみに米国は1,157万円、日本は598万円となっています。

インド人エンジニアの収入格差

ただし、平均収入からは読み取れない収入格差の大きさにも注目しておく必要があります。

全体の平均ではなく、データを小さい順に並べた際に真ん中にくる「中央値」で見ると152万円となり、韓国・中国を下回る5番目に位置します。つまり、極端に高い年収を得ている一部の層が平均年収を押し上げているものの、多くのIT人材が高い年収を得ているわけではないということです。

そのため物価が安いインドの地方都市に勤務するエンジニアですと、優秀ながら比較的リーズナブルな給与で採用することが可能になります。

特に注目されるインド工科大学の卒業生

インド人エンジニアのなかでも、特に大きな注目を集めるのがインド工科大学の卒業生です。アメリカの大手IT企業から好待遇がオファーされるなど、世界的なIT技術の発達に伴い優秀なエンジニアを多く輩出するインドのIT人材には多くのグローバル企業が注目しています。

日本でインド人エンジニアが注目されている背景

近年では、日本企業の間でもインド人エンジニアの雇用が注目されるようになってきました。その理由として、ここでは以下3つのポイントを見ていきましょう。

・日本人エンジニアの不足
・語学の堪能さ
・海外勤務に対する意欲の高さ

◎日本人エンジニア不足

日本では少子高齢化に伴い生産年齢人口が減少しており、全産業を通じて人手不足が深刻化しています。特に優秀な技術を持つエンジニアは確保が難しく、人材獲得競争が激化しています。

ITエンジニアだけでなく機械エンジニアなども含め、外国人材の活用が企業の成長のために必要な手段となりつつあるのです。そのなかでも、優秀なエンジニアを世界中に輩出するインドは特に注目されています。

語学の堪能さ

インド人エンジニアが注目される理由として、語学の堪能さも挙げられます。インド人エンジニアは母国語に加えて英語を話せるケースが多く、グローバルな活躍を支える要因となっています。また多言語環境で育っているため、日本語をマスターするスピードも他国出身者に比べて早い傾向があります。

日本企業が採用するのであれば、もちろん日本語を話せるエンジニアが理想でしょう。しかし、日本語を話せる外国人材となると母数が限られてしまいます。英語であれば共通言語としてある程度のコミュニケーションが可能なケースは多いため、英語力の高いインド人エンジニアはニーズが高いのです。

◎海外勤務に対する意欲の高さ

前述の経済産業省によるデータでは、各国におけるIT人材の「海外勤務に対する考え方」も公開されています。

インド人エンジニアは海外での勤務意向がきわめて高く、「強くそう思う」が63.0%、「ある程度そう思う」が23.8%を占めており、合計数値が8カ国のなかでもっとも高いという結果でした。

日本人の回答結果は「強くそう思う」が5.6%、「ある程度そう思う」が16.8%となっていることからも、インドにおけるIT人材の海外志向の高さがうかがえます。

条件さえ合えば、日本企業でエンジニアとして働くことを希望するインド人エンジニアは多いといえるでしょう。

インド人エンジニア採用のポイント

インド人エンジニアを採用するなら、以下3つのポイントを押さえておきましょう。

・社内の受け入れ体制を整える
・雇用条件を契約書に明記する
・スキルや経験に合った待遇を用意する

社内の受け入れ体制を整える

インド人エンジニアに限らず、外国人材を初めて雇用する場合は事前の準備が大切です。既存の日本人社員に対し、言語・文化・宗教といった面でのインド人の特徴について共有しておくとよいでしょう。

最初はお互いに戸惑う部分があったとしても、長期的に見れば新たな視点や価値観を取り入れる機会となり、組織によい変化をもたらしてくれるはずです。

雇用条件を契約書に明記する

雇用条件を明文化し、契約書に記載することも重要です。日本人の雇用では、暗黙の了解としてわざわざ説明が不要な部分もあるでしょう。しかし、文化の異なる外国人材を雇用するのであれば、細かい部分まで明記し、理解してもらうことが大切です。

就労ビザなどの手配がすべて終わったタイミングで認識の不一致が発覚すれば、採用にかけた時間やコストがムダになってしまう可能性もあります。

日本語版だけでなく、英語で契約書を用意しておくことで、外国人材は安心して勤務を始められます。

スキルや経験に合った待遇を用意する

インド人エンジニアに限らず、外国人材はより能力や経験に見合った給料を求める傾向にあるとされています。年功序列の文化が残る日本社会とは価値観が異なると考えておいたほうがよいでしょう。 前述の経済産業省の調査でも、年齢とともに平均年収が上がっていく日本のIT人材に対し、インドのIT人材は20代~50代のなかで30代の平均年収がもっとも高いという結果が出ています。雇用時の提示条件やその後の昇格・昇進など、適切な条件を提示できるよう検討・準備しておきましょう。

●まとめ

本記事では、インド人エンジニアの年収目安や日本企業が採用する際のポイントを解説しました。

2016年に経済産業省が公表したデータでは、インドにおけるIT人材の平均年収は533万円でした。しかし、中央値は152万円となっていることから、収入格差の大きさがわかります。

人材不足に悩む日本企業にとって、今後インド人エンジニアの雇用は重要な選択肢の1つとなるでしょう。英語の堪能さや海外勤務に対する意欲の高さから、外国人材のなかでも注目されている理由がうかがえます。

外国人の採用と聞くと、ハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、外国人材の派遣サービスなどを利用すれば、ビザ取得や日本語能力の測定など、採用に伴って必要な対応をサポートしてもらえます。初めて外国人材を採用するという企業でも安心して始められるでしょう。

サンウェルでは高度なスキルを持つ外国籍エンジニアの紹介・派遣とともに、ビザ取得や住居手配など採用、来日に伴う全面的なサポートを提供していますので、お客様企業はエンジニアの採用のみに集中していただけます。外国籍エンジニアをお探しの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

業界領域