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外国人エンジニアの採用方法を解説|採用を成功させるポイントも紹介

外国人エンジニアの採用方法を解説|採用を成功させるポイントも紹介

人材不足が深刻なエンジニア業界において、外国人エンジニアは非常に貴重な存在です。外国人エンジニアを採用したいと考えている企業も少なくないでしょう。外国人エンジニアの採用方法から採用を成功させるポイント、外国人雇用の注意点まで紹介するので、参考にしてください。

外国人エンジニアの採用方法

会議をする外国人男性たち

外国人エンジニアを採用する方法としては、人材会社の活用や求人サイトの活用、ビジネスSNSの活用など多様な方法があります。各採用方法の特徴を理解し、自社にあった方法で採用活動を進めていきましょう。

・外国人エンジニアに特化した人材会社の活用

効率よく採用活動を進めたいなら、人材会社の活用がおすすめです。人材会社は求職者と企業を結びつける役割を果たしており、求める採用者像を伝えれば条件にあった求職者を紹介してもらうことができます。

人材会社の中には外国人エンジニアに特化して人材紹介を行っている会社もあります。幅広い国籍や職種、言語、年齢の外国人エンジニアが揃っているので、自社にあった人材を見つけやすくなっています。

また、採用後のサポートを行ってくれるケースもあります。煩雑なVISAの手続きや生活のサポート、日本でのマナーや働き方の教育などスムーズに仕事を始められるよう手厚いサポートが用意されています。

・求人サイトの活用

多くの求職者が活用する、求人サイトに求人情報を掲載するのも効果的です。求人サイトによってターゲットとなる求人層は異なるので、求める人物像に合わせてうまく使い分けることが重要です。

新卒の学生を採用したいのであれば「学生向けの就職サイト」を、社会人を採用したいのであれば「外国人専用の転職サイト」を活用しましょう。求人サイトによっては登録者数や年齢層、国籍なども違いがあるので、サイトの特徴を把握した上で求人広告の掲載を決定することも大切です。

また、求人広告の掲載料金も求人サイトによって異なるので、しっかりとチェックしてください。求人サイトによっては完全成果報酬型を採用し、内定が決まらない限り料金が発生しないこともあります。

・外国人就職セミナーの活用

採用活動の一環として非常に重要となるのが、外国人就職セミナーの活用です。外国人就職セミナーでは複数の企業が一堂に会し、求職者に向けて企業説明会を行います。

短い時間で多くの求職者に会える、またとない機会であり、企業にとっても自社をアピールする貴重な機会となります。また、求職者と企業が直接会って話をすることで、相互に理解を深め合うことができミスマッチを防ぐ効果も期待できます。

・ビジネスSNSの活用

ビジネスSNSを活用すれば、企業側からスカウトを行えるので採用条件にあった外国人エンジニアを採用しやすくなります。ビジネスSNSではプロフィールの閲覧ができる他、メッセージのやりとりもできるので相手のことをしっかりと理解したうえで選考に入れます。

ただし、採用条件に見合った外国人エンジニアがすぐに見つかるとは限らないため、採用活動が長期間に及ぶ可能性は覚悟しておかなければいけません。また、求人サイトや就職セミナーのように不特定多数の外国人エンジニアと接することはできないので、採用条件を明確にしターゲットをしっかりと絞り込む必要があります。

外国人エンジニアの採用を成功へ導く3つのポイント

パソコンを操作するアジア系の男性

ベトナム人エンジニア

異なる文化や価値観をもつ外国人エンジニアを採用する場合は、日本人と同じように採用を進めても上手くいかないこともあります。外国人には外国人の採用方法があります。外国人エンジニアを採用する際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

・どれだけ本気で日本で働きたいのか確認する

長く自社で活躍してくれる人材を獲得するためには、外国人エンジニアがどれだけの覚悟をもって日本へ働きにくるのか確かめることが重要です。もちろん強い意志を持って日本へ働きにくる外国人エンジニアもいますが、中には海外で働くことへの憧れなど軽い気持ちでやってくることもあります。

文化や価値観の異なる異国の地で働くのは簡単なことではありません。強い意志がないと環境の違いに耐えられず、短期間で退社の道を選択してしまう可能性があります。

面接の際は日本で働く魅力を伝えることも大切ですが、厳しさや日本独自の文化、仕事の進め方についてもしっかりと説明をしましょう。すべてを理解したうえでも日本で働く道を選択する強い意志があるのか、しっかりと確認してください。

・待遇の見直し

海外と日本では評価基準や給与が大きく異なります。外国人エンジニアが違和感なく働けるようにするには、既存の待遇を見直すことも大切です。

評価基準に関しては日本では年功序列による評価が一般的ですが、海外では年齢を問わず実力による成果主義を取り入れている企業が多くなっています。

仕事の進め方に関しても日本では残業や休日出勤が常態化している企業は少なくありませんが、海外ではプライベートの時間も大切にする風潮があります。特にエンジニア業界は慢性的な人手不足により労働が長時間に及ぶ傾向にあるため、待遇を改善しなければ定着率に影響が出る可能性もあります。

・社内環境の整備

仕事を進めていくうえでコミュニケーションは非常に大切です。しかし、母国語が異なる外国人エンジニアと日本人では、認識の違いにより上手くコミュニケーションが取れないこともあります。

外国人エンジニアの語学力にのみ頼るのではなく、スムーズにコミュニケーションが取れるよう企業側も体制を整えていく必要があります。外国人エンジニアにも理解できるよう分かりやすい言葉を使ったり、日本人社員も世界共通語である英語の教育を受けるなど努力をしていく必要があります。

外国人エンジニアを採用する前に確認しておくべき注意点

パソコンを操作する男性

外国人の雇用にはいくつかルールが設けられています。違反すると懲役や罰金に課されることになるので、注意してください。採用後に困ることがないように、外国人雇用のルールを確認しておきましょう。

・在留資格を得た外国人エンジニアしか雇用ができない

外国人が日本で働く場合には、必ず就労内容に合わせた在留資格が必要となります。在留資格を所有していても、短期滞在や留学目的の場合は雇用を行えません。

就労が認められているのは、公用、外交、芸術、宗教、報道、教授、経営・管理、法律会計事務、医療、教育、研究、技術 人文知識 国際業務、企業内転勤、技能、興行、技能実習、高度専門職の17職種のみです。

適正な在留資格を所有しない外国人エンジニアを雇用した場合は不法就労となり、外国人エンジニア本人だけでなく雇用した企業も罪に問われます。在留資格と異なる職種で就労した場合も不法就労となるので、注意してください。

不法就労の外国人エンジニアを雇用した場合は不法労働助長罪となり、雇用主に3年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科されることになります。

・外国人の雇用及び離職の際はハローワークへの申請が必要

外国人エンジニアを雇用する際と離職した際には、雇用主が「外国人雇用状況の届出」を必ずハローワークに提出しなければいけません。提出を怠った場合や虚偽の申請を行った場合は、30万円以下の罰金が科せられることになります。

雇用する外国人エンジニアが雇用保険の被保険者となるのかならないのかによって提出書類が異なるので、間違えないように注意してください。

・雇用保険の被保険者となる場合

→雇用保険被保険者資格取得届・雇用保険被保険者資格喪失届

・雇用保険の被保険者とならない場合

→外国人雇用状況届出書

まとめ

外国人を採用する方法は、「人材会社の活用」「求人サイトの活用」「ビジネスSNSの活用」など多様な方法があります。紹介した各採用方法の特徴を参考にして、自社にあった方法で採用活動を進めてください。また、長期に渡って自社で働いてくれる外国人エンジニアを採用するためには、選考において日本で働く意思の強さをしっかりと確認することが大切です。他にも、日本人とは異なる価値観や文化をもつ外国人エンジニアが快適に働けるよう、待遇の見直しや社内環境の整備も採用を成功させるために重要となります。

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