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ユガナンダンの外国籍エンジニア活用講座(第1回)

ユガナンダンの外国籍エンジニア活用講座(第1回)

同僚のエンジニアが外国人。そんなことが普通になる時代が近づいてきています。日本企業はなぜ外国人材を受け入れなくてはいけないのか、外国人材を活用し会社を成長させていくにはどうしたらよいのか。 サンウェルの創業者CEOとして活躍するユガナンダンが、実例をまじえて解説いたします。

「なぜ日本企業は外国籍エンジニアを受け入れる必要があるのでしょう?」

こんにちは。私はユガナンダンと申します。私はインドのチェンナイ出身でマドラス大学機械工学科を卒業し、大手電機メーカーの機械設計エンジニアとして来日しました。自動車メーカーのプロジェクトマネージャーとして100人以上の外国籍エンジニアを管理するなどの経験を積んだのち、2010年に人材会社のサンウェルを設立し、現在は年間300人以上の高度外国籍エンジニアを日本企業へ派遣しています。

この連載では日本の産業を支えるのに不可欠な存在となった外国籍エンジニアについて、彼ら彼女らを受け入れる理由、メリット、採用や活用方法、仲間として一緒にうまくやっていくコツなどを6回に分けて解説します。まず第1回目は「外国籍エンジニアをなぜ受け入れる必要があるのか?」についてお話します。

少子高齢化で日本の労働力人口は4割減

人手不足なのになかなか採用ができない…という声を耳にすることが増えていますが、実際に日本の労働人口は急激に減少しています。総務省の調査によると2020年の労働力人口は6,404万人でしたが、65年には3,946万人と約4割の減少が見込まれています。現在でも特に製造業における人手不足感が高まっており、その値は90年代初頭のバブル期に次ぐ水準の高さとなっています。

出所:総務省「労働力調査年報(2016年)」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2017年4月推計)」をもとにサンウェル作成

日本の若者のエンジニア離れ

また最近は日本の学生の理系離れも懸念されています。工学部を中心に理系を希望する学生が減っていることに加え、理系の学部を出てもエンジニアとしての就職を避ける傾向があります。マイナビの調査によるとIT系学部の大学生のうち75.4%が、AI・IT関連の職種を「志望しない」と回答したそうです。

つまり日本ではこれからの社会と企業を支える若い人口の絶対数に加え、理系エンジニアを目指す人も減っている、ダブルパンチの状況にあるというわけなのです。

アジアの子供たちの将来の夢はエンジニア

一方、私の母国のインドや東南アジア諸国では、多くの学生がエンジニアを目指します。子供に「将来就きたい職業」を聞いても、男の子も女の子もエンジニアか医者と答えるのが一般的です。アジアの若者たちは専門技術を身につけプロフェッショナルとして働く、もしくは自分で会社を立ち上げたいという意識が強く、そのためスペシャリストではなくジェネラリストを求めがちな日本企業とは相性が悪いこともあるのですが…これはまた、別の回でお話いたしましょう。インドでは毎年100万人の理系学生が社会に羽ばたいていますが、日本では約14万人にとどまっています。

このように労働人口が急速に減少し、かつ理系の若者が減っていく日本では、若いエンジニア不足が早急に解決すべき社会課題となっています。海外のエンジニアにとって技術大国の日本は憧れの地であり、機会があればぜひ働きたいと考えている人も多いです。今の日本にとっては、優秀でやる気があるエンジニアを海外から積極的に受け入れることが、最適な解の一つと言えるでしょう。

ポイント

  • 少子高齢化により、若い労働人口は減少の一途
  • 若者の理系離れも問題になっている
  • 外国籍エンジニアの積極的な受け入れが必要に

外国籍のエンジニアの採用に難しそうと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、サンウェルのサポートチームが採用から来日、入社までを全面的にサポートいたしますので、御社はエンジニアの選考のみに専念していただけます。エンジニアの不足、採用にお困りの企業の方はぜひ一度お気軽にお問い合わせ下さい。

(プラント&エンジニアリング総合ビジネス誌 EnB ENGINEERING BUSINESSより転載)

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