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2023年インド見聞記(第7回)|インドでワイン人気が急拡大

2023年インド見聞記(第7回)|インドでワイン人気が急拡大

アジア・インド進出コンサルタントとして活躍している渡辺千晶が、最近のインド出張での経験を通じて、魅力的な「今のインド」についてお伝えします。

インドでワイン人気が急拡大

広いインドではお酒に対する感覚も地域差が大きいです。保守的なヒンディー教徒が多い北部・西部ではお酒に対する規制が厳しく、酒屋を探すのに苦労するほど。モディ首相の出身地であるグジャラート州はDry State(禁酒州)と呼ばれ、レストランなど公共の場でのアルコール提供は禁止されています。そのため仕事の終わりに居酒屋でビールを一杯、なんてことは不可能。お酒を購入するためにも州政府から「リカー・パーミッション」と呼ばれる購入許可証を入手する必要もあり、お酒好きにはなかなかつらい地域です。

その一方、歴史的に外国との交流が盛んで、クリスチャンも多い南部ではアルコールに対する規制もゆるく、スーパーにビールがずらりと並ぶ光景も珍しくありません。IT都市ベンガルールにはアジア最大級のリカーショップ「TONIQUE」もオープンし、アニメで興味を持ったという女子大生たちが興味深そうに日本酒を眺める場面に出会うこともできました。

ベンガルールにあるアジア最大級のリカーショップで、日本酒を眺める女子大生たち

また最近のインドではワインの消費量が急増しており、Forbsの記事によると定期的にワインを飲むインド人は1,000万人。2022年のワインの消費率は前年度比29%も上昇しているとのこと。これに伴いオーストラリア、チリといった外国産ワインの輸入量が増える中、インド産ワインも健闘しています。

インドのワイナリーはマハラシュトラ州ナシクを中心とした高原地帯に多く、この地で醸造されているSula Vineyards社の製品は日本でも販売されています。ひげをはやした太陽のシンボルマークを目にした方も多いのでは。またベンガルール郊外にもワイナリーがあり、醸造所の見学や試飲を歓迎しています。インドを訪問する際には、現地のワインを味わってみてはいかがでしょう?

ベンガルールのワイナリーでぶどう踏み体験を楽しむインド人たち

参考:インドでワイン消費量が増加、愛好者は1000万人
https://forbesjapan.com/articles/detail/66478


<執筆者プロフィール
サンウェル 社長室 コンサルティング事業部 部長 渡辺千晶
インド専門の調査コンサルティング会社出身。インドをはじめとするアジア諸国におけるコンサルティング、進出セミナー、駐在者への研修などを担当。
インタビュー記事:https://sunwells.com/recruit/people/watanabe/


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